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濁河温泉から上俵山 [登山]

木曽路の里山探訪2日目は岐阜県下呂市の濁河温泉から上俵山に登りました。御嶽山の継母岳から派生する長野県と岐阜県境の尾根上にある上俵山ですが、里山と云うには厳しい山で標高も2000mを超えている山です。大雪の御嶽山付近、濁河温泉の入山地点から上俵山の山頂まで完全雪山でした。当初予定ではさらにその奥の三浦山まで往復と思っていたのですが、途中兵衛谷の崩壊地で前進は無理と判断し引き返しました。

引き返し地点(兵衛谷の崩壊地の縁)から見る荒々しい御嶽山継母岳。

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前日は開田高原西野の辰ヶ峰に登った後、長峰峠を越えて岐阜県に入り、濁河温泉への道に入って、今季休業中のチャオスキー場から夜間通行規制されている道を濁河温泉まで走りました。西野からは25キロほどの行程でした。大雪の今年、道路脇には残雪たっぷりですが、道路は完全除雪されていて乾いた道路を快適に走ることが出来ました。

濁河温泉は殆ど客のいない状態で雪に埋もれていました。私は10数年目に開田高原から御嶽山に登って飛騨山頂からここに下ったことが有りますが、この時期訪れるのは勿論初めてです。濁河温泉の最奥の御嶽山登山口に車を付けて一休みです。スマホで位置確認し上俵山への入山口は「高地トレーニング施設」からと云うことを確認して、温泉入口に戻ってトレーニングセンターに向かいました。トレーニングセンターは立派な施設が有り、その先には雪に埋もれた400mトラックが有りました。上俵山への入山地点を確認した後、温泉入口の「六合目」にある市営駐車場に車を止めました。

西野で買ってきたビールと2合のお酒を飲むと、疲れと心地よい酔いで、おにぎり一つ口にしてシュラフに潜りました。


翌朝は5時過ぎに起きて駐車場を6時には出発しました。「六合目」の市営駐車場です。

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濁川に架かる橋を渡ります。橋から見る御嶽山です。(下山時撮影)

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5分ほど舗装道路を歩きトレーニングセンターの施設です。
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ここから分岐する林道に入ります。
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林道は積雪数十センチ、雪も朝の冷え込みで良く締まっていてツボ足で歩けます。この先上俵山山頂そして引き返し地点まで完全雪上歩きで、ザックには軽アイゼンとスノーシューを括りつけてきましたが、結局下山迄使うことはありませんでした。
林道を10数分歩いて兵衛谷に掛かる橋を渡ります。
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そして下り基調の林道を行き、入山地点から40分ほどで尾根末端付近に来ました。スノーモービルの入山したトレースが有りました。
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白樺林の中にスノーモービルのトレースを追いました。
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トレースは途中で分からなくなりましたが尾根を忠実に高度を上げて行きます。実は今回はヤマレコの「KATSUZO」氏の三浦山までの山行記録を参考にしています。氏の記録では入山地点から上俵山まで2時間、上俵山から三浦山まで1時間40分、下山は三浦山から3時間で下り休憩を含めても7時間を切って往復してきたという記録です。氏は50歳代で今の私にはとても真似のできない速さですが、自分的には上俵山まで3時間、その先三浦山までさらに3時間、6時間で三浦山まで達して下山は4時間と考えて往復10時間の山行予定です。
白樺からオオシラビソの林に変わった緩い尾根を順調に進み、1726m標高点付近で朝食を摂りました。ここまで既に1時間半近くかかっていて、KATSUZOU氏との違いを思い知るのでありました。
雪が締まった雪上歩きは快適ですが、ツーステップを踏む形になるので、結構疲労が有ります。大シラビソ林の中黙々と進みました。
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尾根取り付き地点から上俵山までは標高差約400mほどです。100m高度を上げては一息入れながら行きます。雪がつくった自然の造形美も楽しめます。
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緩い勾配の尾根上には倒木などもありますが雪で簡単に乗り越えて行け、大シラビソ林の中遮るものがないです。
スタート地点からは3時間15分、尾根取り付きからは約2時間半ほどかかって9時15分に上俵山山頂に着きました。上俵山の山頂標識も赤布も下がっていません。もちろん三角点は雪の下です。GPSで山頂を特定してカメラに収めました。樹林の中の山頂GPSがなければ通過してしまうほどの山頂です。
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まだ9時ですがすでに3時間以上歩き続けていて少々疲労感が有ります。雪上に腰を下ろしてこの先三浦山までの工程を考えました。KATSUZO氏が2時間で着いた上俵山まで3時間以上かかっているので、三浦山まで1時間40分のKATSUZO氏の行動時間は、この先自分の足では3時間はかかるという目論見です。「三浦山山頂に立つのは無理かな~」という思いが募ります。「それでも行けるところまで行ってみよう」と云う気持ちになり、15分ほど休憩して先に進みました。
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上俵山からは下り基調で小さなポコを2か所ほど超えて1時間足らずで兵衛谷の源頭が見える崩壊地の縁に来ました。
崩壊地の縁からは乗鞍岳も望めました。
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そして眼前には御嶽山の継母岳の荒々しい岩稜です。
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ここから三浦山に向かうには継母岳に続く尾根から分かれて、樹林帯を約1キロほど水平移動しなければなりません。樹林の彼方に三浦山が望めますがまだずいぶん遠くに聳えていて、水平移動した後は三浦山山頂へは登り300mほどを凌がなければなりません。ここで前進を諦めました。今の脚力ではここまでが精一杯です。KATSUZO氏の敬意をもって潔く敗退を決断しました。失意はありません。
継母岳を眺めながら腰を下ろして10分ほど休憩取りました。
再び上俵山山頂に戻ってきました。山頂写真の撮り直しです。
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30分ほど腰を下ろしてランチ休憩です。上俵山山頂を満喫してそして「崩壊地から継母岳の荒々しい姿を見ただけでも儲けもの」と云う思いを抱きながら登りの踏み跡追って下山です。
時々踏み跡を失って迷いながらもその都度GPSで確認して何とか尾根末端の入山口に戻ってきました。表だ二の橋の手前から白く輝く御嶽山に癒されました。
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兵衛谷に架かる橋から100mをあるかと思われる下を流れる兵衛谷です。
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登り基調の林道で何度か息をつなぎながら往路に40分ほどで歩いた林道を1時間ほどかけて14時過ぎに戻りました。
林道途中から歩いて北上俵山への尾根が見渡せました。
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舗装道路に腰を下ろして休憩の後駐車場には14時15分の帰還となりました。往復8時間強三浦山を踏んだらさらに4時間を観なければならないと思うと引き返したことが正解であったと思うものでした。
三浦山まで7時間で往復したというKATSUZOしには改めて敬意と尊敬の念を抱くのでありました。
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「行動事案」
六合目駐車場6:00~林道入口6:05~尾根末端取り付き6:45~上俵山頂9:15/9:30~崩壊地の縁(引き返し地点)10:00/10:15~上俵山頂11:10/11:40~尾根末端13:15~林道入口~駐車場14:15


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