南木曽町田立の城ヶ根山・後山と摺鉢山

南木曽町は昭和36年西筑摩郡読書村・吾妻村・田立村が合併してできた町です。田立の滝で知られる田立地区は町の西南端にあり岐阜県中津川市の坂下・川上地区と境を接しています。生活圏は中津川市ともいえる場所ですが、越県合併した山口村と違うのは阿寺山地の山塊が県境尾根を作っていることが山口村とは少し事情が違うのでは思うところです。田立地区の入口にある摺鉢山の登山口を探している際、野良仕事をする古老に声かけると、長野ナンバーの私の車を見て「おじさんどちらから来たね」と云うので「千曲市から来た昔の更埴市だ」と云うと「私は県の職員として長野市で暮らしていた女房は千曲市の小船山だ」と云うので驚きでした。「私の女房も小船山だ」と答えると古老もビックリでした。「時間が有れば家に寄ってお茶でも飲んでいかないかね女房も喜ぶと思う」と親切に声かけてくれました。予定もあるので辞退しましたがなんだか田立が身近に感じたものです。平成の大合併の際は中津川市への合併も考えたという田立地区ですがいつまでも信州南木曽の田立でいてほしいものですね。

南木曽町と中津川市川上地区を分ける県境の川上（カワウエ）峠です。

南木曽町と中津川市を分ける県境尾根には城ヶ根山と後山の2山が有りますが2山共に中津川市川上地区から名付けられた山名のようです。

【城ヶ根山】
城ヶ根山の入山口は川上峠です。賤母山を下りた後川上峠に来ましたが上空に寒気が入っていて天気が急変です。突然雨が降ってきて出足をくじ掛けられました。車内で15分ほど待機です。
岐阜県側から見た川上峠です。

雨が止んだので峠の長野県側に赤布の下がる場所から入山です。山中は膝丈の笹原の中に薄い踏み跡が有り所どころに赤布が導いていました。前衛のピークそして城ヶ根山への登りも笹原の中の急坂でしたが40分ほどで城ヶ根山頂に着きました。

城ヶ根山の田立側には牧場跡と思われる有刺鉄線が張られていましたが相当前のものと思われました。笹原の中、有刺鉄線沿いの県境尾根に後山方面に薄い踏み跡が続いていました。

山頂に付く直前に雨が降り出しヒノキの大木の下で雨傘差して雨宿りです。予定ではこの先稜線を歩いて後山まで往復縦走しようと思っていたのですが戦意喪失です。15分ほど雨宿りの後、濡れた笹でズボンが濡れるのを嫌って雨着を突けて川上峠に戻りました。

「行動時間」

２０２１年５月９日　

川上峠１０：１５～城ヶ根山１０：５５/１１：１０～川上峠１１：４０

【後山】

2日前に城ヶ根山から県境尾根を往復縦走して後山を踏もうと思ったのですが雨のためあきらめたものです。翌日は馬籠峠から男埵山に登り2日後に後山登山に来ました。登り口は田立地区塚野の後山から張り出した尾根の末端です。朝方雨が降ったので少し様子見して8時前の入山です。

入山地点はスギの植林地の急坂です。林に入ると造林用の作業道が有って苦も無く標高差１００ｍを稼ぐことが出来ました。杉林を登りきると尾根上にしっかりした踏み跡が有り入山地点から50分ほどで後山山頂に着きました。

山頂に標識も三角点は無くGPSで確認です。
山頂と思われる場所には「坂下町」と書かれた青い杭が打たれてありました。

県境尾根には笹原の中上下根山方面に踏み跡が有りました。後山から城ヶ根山方面に少し行ったピークに三角点が有りますが三角点を踏むのは諦めました。

下山は往路を戻ったつもりでしたが杉林に入る手前で尾根を間違えて入山地点からは数百メートル離れた人家の裏に下ってしまいました。

「行動時間」
２０２１年５月１１日
田立地区塚野７：５５～後山８：４５～入山地点９：３０

【摺鉢山】

摺鉢山は田立地区の向粟畑が入山口です。2日前に入山場所を確認してあったので問題なく入山口に車をつけました。森林組合が林道脇の伐採作業中でした。摺鉢山に登ることを告げて入山させていただきました。

林道を10分ほど進んで林道終点付近から雑木林とスギ林の境に入り笹原の中高度を上げて行きました。登山道はないことは分かっていましたが踏み跡も赤布も下がっていません。

笹原の中20分ほど凌ぐと顕著な尾根に出てその先は緩く山頂に続いていました。林道入口からは1時間もかからずに摺鉢山山頂に着きました。

賤母山でも見た銅板に刻印された山名プレートが有りました。

樹間からは地形図に山名表示のない岩山、地元の方がイシヤマと呼ぶ岩峰が聳えていました。

「行動時間」
２０２１年５月１１日
林道入口１０：１０～摺鉢山１０：５５/１１：１０～林道入口１１：４０

摺鉢山を下りた後は大平峠・木曽峠へに走りました。