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奥丸山 [登山]

槍ヶ岳・西鎌尾根から新穂高に派生する中崎尾根の奥丸山に登ってきました。奥丸山、右俣谷を隔てて槍・穂高岳連峰が、左俣谷を隔てて弓折岳・抜戸岳~笠ヶ岳の稜線が対峙する絶好の展望台で、ピーカンの好天の下、大パノラマを満喫してきました。

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新穂高の第3駐車場で車中泊しましたが、金曜日の夜で夜間には完全に満車になっていました。夜が明けるのを待って5時前にheadlightを点け軽荷のザックを担いで駐車場を出発です。10分ほど先の登山基地は整備されて新しい登山指導所が出来ていました。というか私がここに来たのは10年ぶりです。(画像は下山時撮影)
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登山基地を5時前に左股谷に入りました。薄明るい中すぐにheadlightを消しても歩く事が出来、15分ほどで左俣林道入口のゲートに着きました。この先関係者・許可者以外車両進入禁止です。急斜面は洗堀防止のために舗装もされた広い左俣林道を黙々と歩きます。途中2名が追い越して行きました。追い越されるたびにペースを合わせてみますが、私には着いて行く事が出来ません。笠ヶ岳への笠新道入り口を過ぎ、ワサビ平小屋には登山基地からコースタイム通りの1時間20分で到着しまずまずです。ワサビ平小屋も新築され素晴らしい小屋に変わっていました。小屋前のベンチで朝食をとり20分ほど休憩です。
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小屋泊まりの登山者が散策する中、左俣林道を20分ほどで小池新道入り口に着きました。鏡平を経て双六方面に向かう小池新道です。
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小池新道を分けて左俣谷に架かる橋を渡って奥丸山登山道入口に向かいます。
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橋を渡ってわずか先に奥丸山への登山口に着きました。登山口標識には「中崎尾根稜線まで1960m」の表示がありました。
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登山道は少し林道跡を歩いて樹林の中に入って行き、20分ほどで小沢を徒渉します。ここでも休憩し腹ごしらえしました。小沢から先は樹林の中しっかりした快適トレイルが続いていました。夏風邪で体調を崩しロクに運動も出来なかったので体力低下が著しく、自分でも体力脚力に自信を無くしているので、とにかくゆっくり登山を心がけました。100歩歩いて一息入れ500歩で登山道に腰を下ろしながら登りました。
登山道はやがて木の根・岩稜の絡まる悪路になりました。
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悪路は稜線直下まで続きますが、ロープも下がり危険個所はありません。登山口から標高差600mほどの中崎尾根稜線にはコースタイム通り2時間20分かかって登り着きました。左に行けば奥丸山から槍ヶ岳、右に下れば中崎山への稜線分岐です。
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稜線の先には穂高連峰がそびえていました。まさに目の前です。
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振り返ると左俣谷を隔てて抜戸岳~笠ヶ岳の稜線が輝いていました。
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写真を撮りながらしばしの休憩です。しばらくすると槍平の小屋から奥丸山に登って新穂高に下るという男性2名が下ってきて情報交換です。
尾根分岐で10分ほど休んで奥丸山への尾根道を行きます。尾根道は倒木もあり笹薮の被さる煩い登山道ですが道迷いの心配はありません。
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この頃になると動悸も激しく30歩歩くのが精一杯になり、遅々として進めません。それでも何とか歩を進め樹林帯を抜けると右俣谷の先に穂高岳の雄姿です。草地の登山道に腰を下ろして見とれます。
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草地を登り切れば奥丸山の山頂かと思いきや、前衛峰で登山道はその先に続いていてがっくりです。疲労困憊でその先は諦めようかと思ったのですが、男女5人パーテイ―が鞍部から登りあげてきて、奥丸山の情報確認できました。このパーティーは、今朝槍ヶ岳のキャンプ場を出て西鎌尾根から中崎尾根を下ってきた若者のようです。
ロープの下がる登山道を30mほど鞍部に下り、急坂の登山道を登り返して行きますが、ほとんど足が上がらなくなり心臓もドキドキ動悸をうっていました。それでも息をつなぎながら何とか奥丸山山頂に登り着きました。新穂高の駐車場からは6時間半、奥丸山登山道入口からは4時間15分、中崎尾根分岐からは1時間40分もかかって11:10の到着でした。しかし「苦労は報われる」ピーカンの下、大展望が広がっていました。
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昼食とりながら槍穂や笠ヶ岳を眺めながらの大休止です。
休憩の後は「もう来ることはない奥丸山山頂」で、「もう歩くことは出来ないであろう稜線」をカメラに収めました。
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「こんな景色を見られるのは人生最後かな」と思いながら、奥丸山山頂を後にしました。山頂から鞍部に下って草地の前衛峰に登り返す時には両足が攣り悲鳴が上がりましたが、ツムラの「芍薬甘草湯68」を口に含み数分ほど我慢して登り切りました。
稜線分岐には1時間ほどで下り、一息入れた後奥丸山登山口まではコースタイム通りに下る事が出来ました。登りに比べ、下りは余裕の下山になり、ほっと胸をなでおろしながら左俣林道を歩きました。
登ってきた奥丸山を振り返りますが奥丸山山頂は林道からは見えませんでした。
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朝と同じくワサビ平小屋前のベンチでゆっくり休憩を取り、左俣林道を新穂高に下りましたが、さすがに疲労が出て1時間コースを1時間20分ほどかかって新穂高の登山基地に着きました。夜明け前の4:40に駐車場を出て16:40下山の12時間の行動時間でした。
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「行動時間」
新穂高第3駐車場4:40~登山指導所5:00~ワサビ平小屋6:20/6:40~奥丸山登山口7:00~中崎尾根分岐9:25/9:40~奥丸山11:10/11:40~尾根分岐12:40/12:55~登山口14:40~ワサビ平小屋15:00/15:15~登山指導所16:30~駐車場16:40

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ほろしり

新穂高,懐かしいですね
平成22年9月の槍ヶ岳、もう10年も経ったのですね
それにしても素晴らしい天気で、遠くの山並みもクッキリ
思い出に残る山行だったと思います
この景色見ると山はやめられませんね、ナイスショット
by ほろしり (2019-09-11 09:18) 

kamoshika_nagai

>ほろしりさん
新穂高からは笠ヶ岳予定ですね。笠新道は急登に次ぐ急登ですから心してAttackしてください。駐車場は休日は満車の時が多いですから平日にしたほうが良いと思います。百名山も来年が正念場ですね。鍛えなおしていくつかご一緒したいとは思っていますが・・・。
by kamoshika_nagai (2019-09-12 06:26) 

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