阿寺山地の卒塔婆山は敗退

　上松町にある阿寺山地の卒塔婆山を目指しました。小川殿林道から分渡沢白川林道と10キロの林道を歩いて、ヒノキの植林地に入りましたが、張り出した小枝や笹薮そして伐倒木に阻まれ一気に意気消沈、標高差150mほどの山頂へは今の自分では無理と判断し登頂を諦めました。

 分渡沢白川林道から観る美しいヒノキ林の山頂の卒塔婆山です。

　阿寺山地の卒塔婆山は昨年秋同じ山塊にある西股山に登った時に時間があれば登ろうと思っていたのですが、時間切れで登頂を断念しました。その後、今年になってから2回も登山を計画しましたが計画倒れに終わってしまいました。今回も裏木曽の三国山、寺田小屋山を登った後で,疲労残りがあって、登れるか不安を抱いて赤沢自然林入り口の駐車場に来ました。真っ暗闇の中で飲酒の後、夕食摂って車中泊しました。
　翌朝はけだるい朝でしたが勇気を奮って登山口になる小川殿林道入口に走りました。なんとしても卒塔婆山登頂を果たそうと意を決した以上は泣言は言っていられません。林道ゲートの脇に車を止めて支度をしていると集材用の大型トラックが3台ゲートを開けて林道に入って行きました。その後には林業作業員と思われる方が乗った軽ワゴン車も入って行きました。手を上げて「乗せて行ってくれ」と叫びたくなる思いでしたが、頼んでも載せてくれないことは分かっているので林道歩きを始めました。

　昨年同時期に西股山まで歩いている林道で、まだ記憶にあるので気持ち的には余裕がありました。（昨年は折り畳み自転車を引いて歩いた）黒沢沿いの小川殿林道を4キロ右岸側から左岸に渡る橋まで丁度1時間で歩けました。

　左岸に渡って道端に腰を下ろして朝食休憩取りました。そして少し傾斜の増した林道を3キロ、ここも1時間掛かって分渡沢白川林道分岐地点に着きました。途中集材用のトラックが下ってきました。今も盛んに利用されている林道らしくスあ道はよく踏まれていてよい路面状態でした。

　昨年はまっすぐ西股山を目指しましたが、今日は分渡沢白川林道に入ります。

　分渡沢白川林道は走る車も少ないのか少々荒れた路面状態です。2回ほど給水タイムをとって小一時間で眼前に卒塔婆山が見えてきました。山頂付近にはまっすぐ伸びたヒノキが林立する美しい山です。

　林道はススキの覆われ始めていました。

　そしてネットで見た廃林道が分岐する地点です。

　ススキや藪に覆われた廃林道を100mほど進むと行き止まりです。激藪氏や旅人さんの記録ではこの辺りから伐採地に入ったようです。

　伐採されてから10年以上経つのでしょう。植林された檜や雑木が随分と成長していて入山意欲がぐっと落ちるのでした。それでも藪の薄い場所を掻き分けて前進してみました。これも旅人さんの山行記にある伐採木の屑材が集積された場所に出ました。

　この辺りで卒塔婆山登頂は諦めましたが、それでも少し先まで行ってみようと藪山に突入です。

　笹を掻き分けたり、横に張り出したヒノキの小枝を避けながら前進を試みますが、太くて搬出できなかったと思われる直径1mを超えるほどのヒノキの伐採木が横たわり、思うように前進できません。20分ほど前進しましたがここで完全に登頂を断念しました。大木の伐採木にホワイトボードを置きました。

　やる気があれば前進できたでしょうが、今の自分にはもうその気力も有りません。

　伐採木の屑材集積地に戻りました。

　とぼとぼと失意の下山です。開けた場所から卒塔婆山を振り返りました。卒塔婆山というあまり縁起のよい山名ですが、ヒノキの美しい山頂ですね。もしかしたら再アタックありかもしれません。

　小川殿林道に合流する地点で一息入れて、林道ゲートまでの7キロの小川殿林道を1キロ15分を目途に歩き続けました。途中で3台の集材トラックが下り、連絡車と思われる3台の普通車も下ってきました。手を上げれば拾ってくれたかもしれませんが、意地を通して歩き続けました。

　黒沢渓谷の紅葉も色付き始めましたがそれほど美しい黄葉ではありません。途中の橋から黒沢渓谷をカメラに収めました。大樽」という滝の景勝地もありましたが樹木に阻まれてカメラに収めることは出来ませんでした。

　往復20キロの林道を歩いて14時前に小川殿林道ゲートに下山しました。

「行動時間」

2023年10月18日

小川殿林道ゲート6:35～4キロ付近分岐地点7:35/7:45～分度沢白川林道分岐8:35/8:45～廃林道行き止まり入山地点9:50/10:50～小川殿林道合流地点12:00～林道ゲート13:50