甲武信小屋から西沢渓谷に下る

大弛峠から甲武信ヶ岳の奥秩父主脈縦走路縦走2日目は,甲武信小屋から木賊山に登り返して、徳ちゃん新道を西沢渓谷に下りました。
甲武信小屋からすぐ先に有る一等三角点峰の木賊山です。

甲武信小屋の夜は鼾をかくものもなく、寝息が心地よく響く夜でした。久しぶりの山小屋泊まりの私は夜間に4回もトイレに起きるほどで、熟睡には程遠い夜でした。それでも長時間横になっていたので疲労回復です。5時半からの朝食は粗末なものでしたが、西沢渓谷に下るだけには十分な量をお腹に詰めました。小屋番にお礼の挨拶して6:20の出発です。

小屋の脇からすぐに木賊山への登山道です。薄暗い尾根道を行きます。

甲武信小屋から2５分ほどで「木賊山」に登りつきました。

一等三角点峰の山頂です。私は10数年も前になりますが、西沢渓谷から鶏冠尾根を登って、最後は樹林の中薄い踏み跡追って登りついたことのある山頂です。昨日大弛峠から歩いて来た奥秩父主脈縦走路はここまでが未踏区間でした。一応未踏区間が繋がったということです。

木賊山からは主脈縦走路を破風山・雁坂峠方面に下って行きます。（鶏冠尾根を登った後この道を破風小屋に下りました）少し下ると西沢渓谷に下る道が分かれていました。この標識は埼玉県が設置していて埼玉県の領域かなと思いました。

西沢渓谷へ下る道は急坂続きで、登山道は巨石・大礫入り混じる悪路の連続で、まるで川原歩きのようです。膝への負担も大きく自分の足では急ぐことも出来ません。「慌てることはないからゆっくり下りましょう」という雨宮さんのアドバイスが救いでした。樹林帯の中で展望も無いのも苦痛の登山道で、30分おきに休憩取りながら下りました。

甲武信小屋を出て2時間少々かかって、西沢渓谷迄の中間点とも言える「近丸新道」と「徳ちゃん新道」の分岐地点に着きました。近丸新道は崩壊が激しく通行不能状態で閉鎖のロープが下がっていました。徳ちゃん新道を下ります。徳ちゃん新道の下り始めは岩稜帯が続いていました。

痩せ尾根で肝を冷やすところも有りましたが、それほど長い距離ではありません。痩せ尾根を下って再び樹林帯やシャクナゲ林の中を行きます。この辺りでは日帰りで甲武信ヶ岳を目指す登山者と交差する機会が多くなりました。徳ちゃん新道も30分に一度は腰を下ろして休憩しながらの下山です。

急傾斜の登山道も標高2100m付近からは勾配も緩み土の登山道に代わって快適に下って行くことが出来ました。標高1450mからは最後の急坂をジグザグ切って下り、西沢渓谷の遊歩道の登山道入口には甲武信小屋から4時間半ほどかかって10:45の下山となりました。

西沢渓谷遊歩道を20分ほど歩いて、昨日車をデポしておいた西沢渓谷駐車場に戻りました。2日間出発前に関節の炎症止めのボルダレンを服用したせいか、膝痛が出なかったので良かったです。

数年来の念願の大弛峠～甲武信ヶ岳を無事歩けたことがとても嬉しかったです。大弛峠から西沢渓谷迄なら、一日で歩く登山者も多いでしょうが、心肺能力と脚力衰えた今の自分ではこれが精一杯です。これも一緒に歩いてくれた雨宮さんのおかげと思っています。行動中の行動食や飲料など大変お世話になりました。当初予定では大弛峠から甲武信小屋を往復予定だったので、甲武信小屋から西沢渓谷に下る計画変更できたのもベストの選択でした。車に乗る前に雨宮さんに淹れて頂いたcoffeeでエナチャージして大弛峠迄の長い道を走りました。

大弛峠で解散し、明日の目的の富士山富士宮登山口の五合目にカーナビをセットして大弛峠を後にしました。

これにて金峰山～国師ヶ岳～甲武信ヶ岳～笠取山～雲取山までの奥秩父主脈縦走路は、飛龍山～雲取山間を残すのみとなりました。11月中旬には鴨沢から雲取山に登り、雲取山荘に泊まって、翌日は雲取山～飛龍山まで縦走し、奥秩父主脈縦走路をコンプリート、三条の湯に下って宿泊。3日目にお祭・小袖に下るという計画で歩こうと思っています。

「行動時間」
２０２３年９月３０日

甲武信小屋6:20～木賊山6:45～徳ちゃん新道・近●新道分岐8:40～西沢渓谷登山道入口10:45～西沢渓谷駐車場11:10