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井出ノ小路山は敗退 [登山]

木曽郡大桑村と岐阜県境にある阿寺山地・裏木曽山脈の井出ノ小路山を目指しました。ヤマレコやヤマップの若者の山行記を見ると7~8時間で往復しているようです。それならば自分でも5割増しの行動時間を覚悟して、長い林道には愛輪カモシカ号利用を考えて出かけました。

巨石・巨岩ゴーロの涸れ沢源頭で体力・気力時間切れで敢え無くギブアップ、潔く引き返しました。

巨石ゴーロの急傾斜の涸れ沢です。
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自宅から木曽路を経由して中津川市付知町までは200キロの行程で6時間近くかかりました。「道の駅 花街道・付知」で休憩し食料調達の後付知峡への道から、渡会温泉への道に入って井出ノ小路山への登山道入口に近い林道分岐に車を付けて車中泊しました。ここは昨年秋高樽山に登りに来た時にも車を止めた場所です。闇夜の中、車中で飲酒して夕食を摂り、沢の瀬音を聴きながらの一夜でした。

翌朝夜明けを待って分岐する林道に入って、1キロ先のゲート前に車を止めました。ゲート前には数台の駐車スペースがありました。藪山用の軽荷のザックを担ぎ、長い林道の下りには自転車利用を考えて折り畳み自転車の「愛輪カモシカ号」を引いてゲートを潜りました。
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緩い勾配の砂利道の林道でカモシカ号に跨りましたが、押して歩く方が楽なようです。1キロほど先からは舗装道路に出ましたが自転車に乗れるほどではなく黙々と押し歩きです。林道ゲートから30分ほどで、真弓峠・高樽山への道が分岐する地点に着きました。

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分岐からすぐ先には夕森山林道のゲートが有りました。
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夕森山林道は井出ノ小路谷を行き、勾配も緩くしばらくは砂利道でしたが、やがて舗装道路に変わり快適山岳道路に変わっていました。しかし舗装道路は勾配がきつく自転車にまたがることは出来ませんでした。途中にヒノキとサワラの合体木がありました。この辺りまで歩いて見学に来る観光客もあるのかなと思わせられました。
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更に舗装道路を行くと伊勢神宮の第62回遷宮の御用林伐採地点などもありました。遷宮の御用林搬出時に予算がついて道路整備されたのではと思われました。そして井出ノ小路谷を割らる美林橋です。
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1042m標高点付近で林道が分岐し舗装道路の終点です。砂利道に変わった夕森山林道を100mほど入って路面状態が良くないので自転車をデポしました。ここまで第一ゲートからは約5キロの林道です。
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夕森山林道は道普請中で被さる小枝やヒノキの枝などが刈り払い中でしたが、やがてはススキなどの被さる道に変わりました。
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そして二つの谷に掛かる橋を渡って自転車デポ地点からは1時間15分ほどで井出ノ小路山へ直登する涸れ沢入口に着きました。大イチゲとからは3時間近くかかっていて疲労も覚えるほどです。ヤマップの若者の山行記録ではここまで2時間で歩いていて若者の5割増しかと思うのでした。
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夕森山林道もこの沢の崩壊が激しくこの先は復旧不可能ではと思われました。
入渓地点に赤布が下がっていました。
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砂防堰堤は左側の藪を越えて乗越ました。
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砂防堰堤上部からの涸れ沢です。涸れ沢はここから井出ノ小路山稜線までは標高差約500mほどです。若者はここを1時間20分で登ったという記録です。まぁ自分の足でも五割増しとみて2時間半くらいを覚悟して沢に入りました。
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澤は緩むことのない急登が続き巨石・巨岩の積み重なる中を高度を上げて行きます。若者は足場を選んでひょいひょいと登って行ったんだろうなと思いながら、自分は足場を一歩一歩確保してよいしょよいしょと声上げながら登って行きます。
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中々高度が稼げず30分お歩けばGPSで高度確認です。
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沢の中で見た一輪の花ですが、心を和ませてくれるほどではありません。大汗かきながら必死の思いです。
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やがて沢も狭まり涸れ沢の源頭部付近に登りつきました。沢に取りついて3時間近くかかっていて心も折れそうです。
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地図上では二俣地点で右側の沢を行きました。
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巨石の積み重なる沢から笹薮地帯に着きました。
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稜線までは標高差100m地点ですが笹が被さる仲の急坂です。この付近で井出ノ小路山登頂は無理と判断しながらも「、せめて稜線まで、そして11時半まで前進」を言い聞かせながら前進です。
崖状を数回乗り越えて笹薮突破を試みましたが、この地点で撤退を覚悟しました。標高1680m付近で稜線までは標高差70mほどの地点です。
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残念な思いはありますが既に6時間を超える行動時間で涸れ沢の岩場ともいえる登りで疲労もピークでしたので納得の撤退です。それにしてもここを1時間20分で登り切ったという若者には脱帽です。80歳の老人を嫌というほど思い知らされたというものです。
失意の下山ですが巨石の涸れ沢気を緩めるわけにはいきません。濡れた石や苔の石を踏むたびにツルリツルリと滑ります。何度か尻もちをつきながら高度を下げて行きました。前傾姿勢で下ると前のめりに転倒するリスクが大きいので光景を意識しながら慎重に下りました。登りに3時間を要した撤退地点からは2時間半も掛かって沢入口に戻ってきて一安心です。時間も14時を回っていましたが帰りの時間も読めて胸をなでおろしました。
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笹の被さる林道を1時間ほど歩いて自転車デポ地点に着きました。いよいよ愛輪カモシカ号の出番です。
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100mほど砂利道を下って舗装道路に出るとブレーキを利かせながら快適疾走です。歓声を上げながら夕森林道ゲートまで下ると雷鳴響いて雨が降ってきて、ゲート脇で慌てて雨着を付けました。
駐車地点の林道ゲートまでの20分ほどは雷鳴鳴り響く中激しい雷雨です。雨合羽を着ていても容赦なくたたき続ける雨でびしょ濡れになりながら入山地点に戻ってきました。ゲートを抜けて車の駐車地点に来ると雨がやんでいました。「クソー」と一声発して自転車を降りました。びしょ濡れの着衣を脱いで素っ裸になって雨と汗を拭き着替えを済ませました。
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昨年の高樽山も時間切れで山頂200m手間で撤退したので、ここから登った2山ともに山頂踏めないという不名誉ですが、登頂を果たしたに等しい頑張りを見せたので自分的には2山ともに登頂済みにcountしたいと思いながら付知峡への道を下り、「道の駅花街道付知」に戻って併設のローソンでビールを買って、今日はここで車中泊を決めて車中で酒盛りでした。


「行動時間」
2023年9月10日
第一ゲート5:25~第二ゲート(夕森山林道)6:10~舗装路終点付近(自転車デポ地点)7:10~涸れ沢入口8:30~標高1680m付近引き返し地点11:30/11:40~涸れ沢入口14:10~自転車デポ地点15:10/15:15~(雨着着用10分~)第一ゲート16:10

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