大鹿村の大萱山と高森山

大鹿村塩河の塩泉院から秋葉古道を歩き大萱山に登り、尾根伝いにある高森山までの稜線を往復縦走してきました。尾根上には藪もなく新緑のまぶしい中快適尾根歩きが楽しめました。
落葉に鵜モル勝ちの大萱山三角点です。

大萱山・高森山は大鹿村の南Alpsの山脈とは鹿塩川を隔てて西側にある伊那山地にある山です。大鹿村は南Alpsの塩見岳・荒川岳・赤石岳への登山口であり、伊那山地にあるこの大萱山や大西山などは登山者には見向きもされない不遇の山です。

上田市から浜松市に通じているR152の分杭峠を越えて大鹿村に入り、塩河集落入口から鹿塩川を渡って大萱山の登山口になる塩泉院に来ました。（昨年もここまで来ましたがモチベーション低下で塩泉院にお参りして登山口を眺めただけで引き上げました。）

塩泉院から道路を隔てた場所にある墓地の空き地に車を停めて8:35の出発です。

舗装道路を数分歩いて小沢に架かる橋の袂が登山道入口で、送電鉄塔巡視路の案内標識が有りました。

そして手書きの「秋葉古道散策路入口」の古い看板も立っていました。

沢沿いを数分進んで塩泉院方面からの広い秋葉古道に合流しました。秋葉古道は掘割された道で枯れ木や落ち葉が堆積していて歩き難いです。それでも道間違いすることが無いのが救いですね。

やがて道は雑木林の中トラバース気味に切られた本格的登山道になります。そして時々は間違いやすい分岐も有り慎重に見極めながら高度を上げて行きました。

雑木林に切られた登山道はジグザグ切って有り、勾配も緩くそれほどの疲労もなく、適度の休憩を挟みながら2時間弱で標高1300m付近の稜線鞍部に登りつきました。

稜線鞍部には刻印の読めない石塔が立っていまて秋葉古道の面影を観ることが出来ました。

稜線鞍部で小休憩をとってその先に延びる古道を行きます。

10分ほど1360mピークを巻きながら進み、大萱山から張り出した尾根末端に着きました。樹木に赤テープが巻かれていて、ここが大萱山登山道と秋葉古道の分岐のようです。

秋葉古道との分岐からは草叢の中を少し歩いて大萱山と1369mピークの鞍部に着くと踏み跡が不鮮明になりました。じっくりと辺りを見渡すと大萱山の尾根目指して落葉に隠された踏み跡が有りました。薄い踏み跡を追い尾根に出ると直登する踏み跡があり、急登を凌ぐと勾配が緩み山頂に続いていました。

塩泉院の登山口からは3時間掛かって11:40に大萱山山頂に着きました。背の高いミズナラの樹林の中の大萱山山頂です。

山頂をカメラに収め15分ほど休憩し尾根伝いにある高森山へ向かいました。事前調査では一部藪もあるようでしたが藪のない快適尾根歩きで嬉しい悲鳴です。
途中には株分かれしたミズナラの巨木が見られました。

高森山との間には1442m・1552ｍ標高点のピークを踏んで行きます。そしてその間にもいくつかの小さなポコが有りました。ほとんど遮るもののない快適尾根歩きが続きます。

所どころ不鮮明な場所も有りますが尾根を外さなければ問題はありません。

大萱山からは2時間はかかると覚悟して歩きましたが、大きなアップダウンもなく疲れも覚えることなく1時間半で13:20に高森山に着きました。

手製の古びた山名標識が掲げられてありました。予定より早く着いたので余裕の高森山です。

山頂で10分ほど休憩し往路を戻ります。少しは時間短縮できるかなと思った大萱山への戻りでしたが往路と変わらぬ時間がかかり15時の戻りでした。ここまでくれば後は下るだけと思えば気が楽です。大萱山の急坂を下って秋葉古道に出て歩数数えながら一気に下りました。

さすがに最後は膝が笑いだしましたが何とか堪えて、登りに3時間掛かった大萱山からは1時間50分で塩泉院の駐車場所に下ることが出来ました。

塩泉院から鹿塩川の対岸に観る南Alps前衛の鳥倉山と思います。この山も数年前に登頂しています。

「行動時間」

2023年5月27日

塩泉院8:35～稜線鞍部10:30/10:40～大萱山11:40/11:50～高森山13:20/13:30～大萱山15:00～塩泉院16:50