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飛龍山から雲取山ー2 [登山]

 奥秩父主脈縦走路飛龍山から雲取山第二日目です。前日は三条の湯に泊まり今日は本番の主脈縦走路の縦走です。

 三条の湯から3時間かけて登りついた奥秩父主脈縦走路の「北天のタル」から観る雲取山方面です。中央最奥が雲取山です。
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 三条の湯での一夜は快適な夜でした。夜間窓を開ければ十五夜の月が煌々と三条沢を照らしていました。5時には起きて5:15には「食事の用意が出来ました」と声がかかり眠い目を擦って朝食摂りました。朝食も今日の行動には十分な量と品ぞろいでした。

 6:10小屋番に挨拶して出発です。小屋のオヤジさん、今日の行程の注意箇所などを教えてくれました。80歳の単独行を心配してくれてのことと思うと有難い事でした。

 小屋からはすぐ急斜面の樹林帯に入って行きます。登山道はしっかりしていますが落ち葉に隠されがちです。薄暗い樹林帯をゆっくりと登りました。

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 狭い登山道ですが崖には石積みされた場所も随所に見られ、昔から飛龍権現への登山道として歩かれていた古道の雰囲気が漂う登山道です。なかなかペースが上がらず何度か腰を下ろして休憩し、樹林帯を抜けて尾根道に出ました。尾根を行くのではなく尾根直下に切られた巻道をまっすぐ登って行きます。ここはとても歩き易い道で救われました。
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 登山道はやがて小尾根を乗越して行きます。尾根と尾根の間の小沢には水が流れる所もあり給水しました。一ヵ所岩場に手摺用のワイヤーロープが張られ場所がありましたがそれほど長い距離ではなく慎重に突破しました。
 小尾根を3カ所乗越して眼前に飛龍山が見えてきました。
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 三条の湯の案内看板には「北天のタル」までのコースタイムは2時間20分となっていたので、何とかコースタイムでは歩きたいと思って頑張ったのですが、ちょうど3時間掛かって9時過ぎに奥秩父主脈稜線の「北天のタル」に着きました。
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 この時間ではまだよく晴れていて縦走路の先に雲取山を望むことが出来ましたが、ずいぶん遠くに見えて「本当にあそこまで行けるのだろうか」と不安になるのでした。
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 大幅にコースタイムを越えていたので気が気ではありません。給水タイムをとって急いで飛龍山に向かいました。飛龍山への登山道の初っ端は岩場を行きますが絶壁状には鋼製の桟橋が設けられていて安心して歩くことが出来ました。
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 3カ所の鋼製桟橋を超えると飛龍山を巻く道となり笹原の中快適トレイルが続いていました。
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 北天のタルからは30分で縦走路から直接山頂への近道分岐に着きました。
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 分岐にザックを出ろしてカメラとスマホを持って山頂への道に入りました。シラビソ林の中赤布を追いましたが笹原の中迷うことのない踏み跡が続いていました。
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 山頂付近は倒木帯が有りました。
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 北天のタルからはコースタイム通りの45分で10時ジャストに飛龍山に到着です。ここは10年以上も前に反対側の将監峠から来たこともありますが当然ながら記憶には残っていません。
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 山頂標識と三角点をカメラに収め休憩もとらずに飛龍山を後にしました。分岐に戻って給水タイムをとって縦走路を北天のタルに戻りました。飛龍山までは往復1時間半で11時前に戻ってこれたので、ようやく先も見えて少し余裕が出てきました。少し早い時間ですが昼食用のパンをかじりリンゴを剥きました。15分ほど休憩の後、雲取山目指して縦走路を行きます。この時間には霧が巻き始め遠望は利かなくなっていました。まだまだ遠い雲取山です。
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 縦走路は尾根を行くのではなく尾根から少し下った場所をトラバースして行きます。
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霧が巻いてきて遠望も利かない縦走路は見どころも少なく退屈するばかりですが、急ぎ足で進みます。
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 縦走路には岩場もありますが危険地帯には鋼製桟橋が設置されていて安心して歩くことが出来ました。縦走路の途中には三ツ山というピークがあり、出来たら山頂踏みたいと思っていたのですが、霧が深くなり天気の崩れも心配になるとそれどころではありません。北天のタルからの縦走路はアップダウンが続きますが、概ね下り勾配でした。樹林帯を緩く下って行くと巨岩を見るところも有りました。
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 この辺りからは笹原の中緩く下って行きます。そして開けた場所が狼平です。
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 狼平からは平坦な道が続きます。
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 再びトラバース道に変わると三条ダルミは近くになりました。
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 北天のタルからはコースタイムに近い2時間25分かけて、三条の湯からの登山道が合わさる「三条ダルミ」に到着しました。コースタイム通りに歩けたこととこの先の予定も読めて胸をなでおろしました。
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三条の湯からの道と歩いて来た縦走路を振り返ります。
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 北天のタルからは殆ど休憩なしで歩いて来たので、ここでカップラーメンの昼食を摂り15分ほど休憩しました。そして雲取山への最後の登りに掛かります。
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 登り始めると雲取山荘への巻道入口が有りましたが、「この先道迷い多発につき通行は遠慮ください」の看板が立ち、入口付近は枯木で閉鎖されていました。歩数数えながら笹原が切り開かれた登山道を行きます。
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 三条ダルミからはコースタイム通りの45分で雲取山山頂に登りつきました。私は3度目の雲取山です。山頂の一角山梨県側には「山梨百名山」の標識がひっそりと立っていました。
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 岩場の影には東京都が立てたログハウスの立派な避難小屋があり、時を同じくして登りついた数名のパーテイが小屋に入って行きました。避難小屋の下方には立派なtoilet棟もありました。
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 雲取山の本峰は避難小屋から数十メートル離れた地点です。霧の中の山頂でした。場違いともいえる大きなモニュメントが林立し興ざめです。「まぁ仕方ないか」の思いです。
 一応これにて目標の金峰山~国師ヶ岳~甲武信ヶ岳~雁坂嶺~笠取山^飛龍山^雲取山までの奥秩父主脈縦走路は繋がりましたが特に感慨はわきませんでした。東京都最高峰の石碑です。
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 こちらは負けじと埼玉県が立てた標識です。
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 そして一等三角点です。
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 一等三角点脇には明治時代に建てられたという「内務省地理局原三角測点」と彫られた標石が2基ありました。
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 未だ午後3時前、ゆっくりしたいところですが霧のなアの展望もない山頂で長居は無用です。残りのリンゴを食べて後続の登山者が登りついたので雲取山を後にしました。長い縦走路を歩いて来たために疲労と膝痛が出始めて雲取山山荘へはゆっくりと下りました。朝6時から9時間半歩いて午後3時半前に今日の宿雲取山山荘に着きました。
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 25年も前の1998年暮れに百名山巡りでムスコと埼玉県の三峯口から歩てきて泊ったこともある雲取山荘ですが、その後建て替えられていて、大きくて立派な山小屋に変わっていて驚きでした。
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 宿泊料は2食付きで9500円ですが、ここもココヘリ会員は500円割引してくれました。チェックインを済ませ炬燵のある部屋に案内されました。今日はこの部屋に二人だけです。
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 早速ビールを購入し持参のワインも飲みながらのくつろぎタイムです。
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 日が暮れるころには同室者が入ってきました。山談義を楽しんでいる間に話が弾み、現役時代に話になると同業者で接点のあるかたでした。18時からの夕食です。今日は50名くらいの宿泊登山者で一度の全員が食堂に集結でした。夕食もそれなりに美味しく感じることが出来ました。
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夕食後は部屋の戻って同宿の田中氏と尽きぬ話を楽しみながら消灯時間までを過ごしたものです。
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「行動時間」
2023年10月31日
三条の湯6:15~北天のタル9:10/9:15~飛龍山10:00~北天のタル10:45/11:00~三条ダルミ13:25/13:40~雲取山14:25/15:00~雲取山荘15:25
レポは3日目に続く

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