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富士山 [登山]

「80歳記念登山」に富士山を選びました。富士宮口ルートを登り御鉢を回って下山しました。山頂の一角、浅間神社奥宮まで登り6時間・御鉢周り2時間・下り4時間、合計12時間かけての日帰り登山でした。2~3年前から温めていた計画が達成できました。

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「80歳の記念登山に富士山に登ろう」とそれとなく思っていたのは2~3年前からでした。80歳を目前にした昨秋からは体力脚力強化のためのWalkingを再開し、ストレッチやスクワットも組み合わせて心配能力強化もしてきました。そして計画を実行しようと決断したのはこの春です。

当初は山小屋1泊で考えていましたが、標高差1350mの富士宮コースなら日帰りも出来るのではと思い、もしアクシデントがあった時のために吉田口が山開きした後に実行することにしました。その期間は7月1日~10日までの10日間です。数日前から天気予報を睨みながら7月4日に実行することにしました。(実は15日ほど前に金峰山を下る途中石に躓いて右膝を強打してしまい、まだ膝に痛みが残る状態で少々不安があったのですが、膝の関節痛でなく打撲通なので実行を決断した)
自宅から佐久~野辺山高原~甲府~精進湖~朝霧高原~富士宮と約230キロを走って、午後3時過ぎに富士宮市内のコンビニで食料を調達の後、登山口の富士宮五合目に向かいました。登山口までは富士宮の集落終点からは30キロ近くも有り、快適山岳道路の富士スカイラインを高度を上げて行きました。標高2400m地点の富士宮口五合目には16時半過ぎの到着です。一番高い所の登山道入口付近の駐車場には20台ほどの車が停まっていました。今日の登山者の車か明日の登山者の車かはわかりません。私も駐車場の一番外れに車を止めてビールとお酒を飲みながら、そして夕食を摂りました。暗くなるのを待って寝袋に包まり車中泊です。興奮のせいかなかなか寝付かれない一晩でした。

夜間にも車が詰めかけて静かな駐車場ではありません。十三夜の月が輝き夜が白み始めるころには起きて登山支度しました。ザックにはまだ山小屋が開いていないので水切れだけには注意してアクエリアス1リットルと飲料水1.5リットル、食料などと常備品の雨着とツエルトなどのザックを担いで出発です。

富士山登山はいずれもムスコと二人で登った2000年、2006年に続いて3度目です。

十三夜の月がまだ西の空に残っている4:15富士宮口五合目の登山道に入りました。

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階段を上ると公衆トイレが有り、ここで用を足して6:25に登山道に入りました。
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既に明るくなっていてheadlampを付ける必要はありません。広い車道とも思える登山道を15分ほどで六合目の雲海荘に着きました。雲海荘の隣には宝永荘が有りましたがまだ山開き前で閉まったままです。(下山時時間に余裕があったら宝永山を往復しようと思っていたのですが)4:45六合目
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宝永荘の裏手に登山道入口があるのですが、山開き前で登山道入口はしっかり締まっていました。小屋の横に回り道が有って正規登山道に入りました。行く手に山頂方面が望まれますが見えている稜線が山頂稜線ではないと思われます。
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六合目からの本格的登山道はまだ緩く歩き易い登山道でしたがやがて溶岩の固まった岩礫の中の道になりました。まだまだこの付近は余裕で歩けました。こんな花を観ることが出来ました。
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六合目からは小一時間掛かって新七合目の山小屋に着きました。小屋の裏手で腰を下ろして朝食休憩取りました。腰を下ろしていると同年配らしき単独行が横に座って「おいくつになりますか?」と聞いてくるので「80歳の記念登山で富士山です」と答えると、手を差し出して「同じです」と握手を求めてきました。京都から来たという同年配氏、先月80歳になったばかりだそうです。「お互い80歳になって富士山に登れることに感謝ですね」と挨拶しました。同年配氏、「また山頂でお会いできるでしょう」と先に腰を上げて出かけました。私よりはずっと足の速い方でこの先会うことはありませんでした。休んだ付近の登山道です。5:50
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新七合目の小屋からは溶岩礫の道が多くなって歩き難くなってきました。後続の若者が次々と追い越して行きますが、焦りはありません。歩数数えながらマイペースで登って行きます。新七合目の小屋からは1時間ほどかかって7時前に旧七合目の小屋に着きました。小屋明けの準備で数名の作業員が仕事を始める所でした。7:00
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小屋の裏手で一息入れて前進です。この辺りから空気が薄いせいか疲労のせいか足の動きが鈍くなります。後続の数名の男女パーティに追いつかれましたが、追いつき・追い越されを繰り返し永八合目を目指します。八合目は登山道の下から良き見える看板が有りますがまだまだ遠くに見えました。
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登って来た道を振り返ります。下界も良い天気のようです。
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「八合目まで200m」の標識を見ますがとても200mとは思えない程に感じました。7:55八合目に到着です。
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八合目から先はもう足がなかなか前に出ませんが50歩数えながら前進です。ここにも「九合目まで200m」の表示が有りました。何とか踏ん張って、8:35標高3460地点の九合目の「万年雪山荘」に着きました。
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ここからは浅間神社の敷地内に入るそうで鳥居が立っていました。(鳥居を獲るのは忘れてしまいました。)いよいよ山頂まで残り標高差300m、気合を入れなおして前進です。
9:22、富士宮ルート最後の九合5勺の山小屋「胸突荘」です。雪崩や落石対策で半分は地中にあるようです。ほとんどの山小屋が同じような感じであまり快適とは思えない作りです。
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いよいよ最後の修羅場です。もう足が30歩も続きません。追い越して行く登山者も同じように喘いでいるので焦りはありません。30歩歩いては息をつなぎながら行きます。
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九合五勺からすぐ上にブル道が有り、ブルに載った外国人と思われる作業員がいました。ブル道を横切って雪渓の残る中を行き、山頂直下に登りつきました。
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10:13富士山山頂の一角浅間神社奥宮に登りつきました。五合目の登山口からは6時間掛かりましたが、toiletタイム・休憩を考えれば予定通りというもので、ほっと胸をなでおろしました。
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奥宮の裏手に廻って御鉢周りの始まりです。剣ヶ峰が目の前に見えます。
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火口縁です。
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最後はざれた急登を凌いで10:35剣ヶ峰山頂に立ちました。
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山開きの2日前は渋滞したというほどの賑わいだった剣ヶ峰山頂も、今日は10名ほどで静かな山頂です。それでも数名の外国人が大声上げて携帯で登頂報告しているようでした。3度目の富士山やはり山頂にある気象観測所が艶消しでそれほどの感動を覚えることも有りませんでした。若者に登頂記念の写真を撮ってもらいました。
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建物脇に腰を下ろしてパンをかじって昼食としました。15分ほどの滞頂の後、10:50、御鉢周りに出発です。
実は今回は御鉢にある富士山八峰・富士山八神峰・富士八葉と呼ばれる三島岳。剣ヶ峰・白山岳・久須志岳・成就岳・伊豆ヶ岳・朝日岳・観音岳の峰々を踏むことも大きな目標です。剣ヶ峰から火口を隔てた対岸の白山岳・久須志岳・成就岳・伊豆が岳で、この峰々を回ります。
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剣ヶ峰からは火口縁を離れ火口の中に下って行き、少し登り返して雷岩です。
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ここら辺りは火口縁の西側になり西風が強く帽子を飛ばされぬように頭に手をあてて急ぎます。そして再び火口へ下って行き、緩く火口縁に登り返すと白山岳への分岐です。白山岳目の前ですが強風吹き荒れていたので2006年に登頂済みなのでパスしました。
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そして登山道を離れて小さな鳥居の立つ久須志岳を踏みました。
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11:30、登山道に戻って少し進むと吉田ルートが合わさっていました。こちらが今は主登山ルートのようで登山者がベンチで休憩していましたが、頂上の山小屋はまだopenしていませんでした。
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吉田口のベンチで一息入れた後御鉢周り再開です。登山道を外れてすぐ先の成就ヶ岳にも登りましたが画像が無いのが残念です。御鉢の東側は絶壁状態で崩落も激しいようです。
伊豆ヶ岳・朝日岳はルートを外れていて危険なので山頂は踏めませんでしたが山頂に手を合わせてきました。伊豆ヶ岳です。
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こちらは朝日岳です。
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御鉢周りの終点は浅間神社奥宮の後方にある観音岳です。禁足地になっているようです。鳥居に向かって麓から手を合わせました。
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浅間神社奥宮に戻ってきましたが登りに利用した登山道は閉鎖されていてブル道を下るように案内されていました。奥宮の隣にある三島岳くらいは登ろうと思ったのですが、剣ヶ峰が霧に包まれ始めたので、ここも登頂を諦めて富士山山頂の御鉢を後にしました。12:15
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ブル道は緩く快適ですが勾配が緩く随分と遠回りしながら高度を下げて行きます。以前なら走るように下れたのですが今は膝痛が有りとても急ぎ足で下ることは出来ません。九合五勺の富士宮ルートに合わさるまでには2人に抜かれました。
その後は各山小屋で休憩しながら下って行きましたが、午後でも登ってくる登山者が結構いるので驚きです。どうやらブル道利用で山小屋の開いている御殿場ルート・須走ルート・吉田ルートにトラバースして宿泊する登山者もいるようです。
途中追い越して行った単独女性が「富士山登頂3776回を超える名物登山者が登って行きましたよ」と教えてくれました。知っていれば写真撮れたのにと残念な思いでした。
御鉢から九合五勺の小屋迄は30分かかり、その後も各小屋のインターバルが30分かかって旧七合目の山口荘には2時間ほどで下れました。各小屋共に山開きに備えて小屋明けの準備中でした。下方に六合目にある宝永山荘が見える新七合目の御来光荘で大休止しました。そろそろ膝が痛み出して更に下り足が鈍くなりましたが「明るいうちに下ればよい」と思いながらゆっくりと下りました。ここで先行する単独男性を追い越しましたが足を痛めているのかゆっくりと下っていました。そして私の後ろには続くものが無かったので早朝富士山に入った登山者は全て下山したものと思われ、自分がしんがりだったんだと思いながら下りました。
登る時にはまだ閉まっていた宝永山荘・雲海荘も小屋明け準備中です。新七号からは宝永荘までは随分と時間がかかってしまいましたが、ざれた広い登山道をゆっくりと下って、16時過ぎには富士山表登山道五合目の登山道入口に下ることが出来ました。
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「行動時間」
富士宮ルート五合目4:15~公衆トイレ4:25~新六合・宝永荘4:47~新七合目・御来光荘5:52/6:00~旧七合目・山口荘7:02~八合目・池田間7:51~九合目・萬年雪荘8:35/8:40~九合五勺・胸突荘9:25~富士宮山頂・浅間神社奥宮10:15~剣ヶ峰10:35/10:50~吉田ルート久須志神社11:30/11:35~浅間神社奥宮12:10~稜線ブル道入口12:15~九合目13:10/13:15~八合目13:40~新七合目14:50/15:00~宝永荘15:40~五合目登山口16:10

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