小谷村の鎌倉山

糸魚川市の根知谷最奥の「しろい池の森」から千國街道・大網峠付近に有る鎌倉山に登ってきました。小谷村最北の山でブナの美しい森の山です。登山道の無い藪山ですがそれほどひどい藪山でなく藪漕ぎも短時間の山でした。

千國街道・塩の道の信州側入口の「白池」に姿を映す海谷山地の駒ヶ岳・鬼ヶ面山・鋸岳です。

小谷村最北にある鎌倉山には、一昨年夏に隣の戸倉山と合わせて登りに来た山ですが、藪の中で道を失い2時間ほど藪と格闘した挙句、登頂を断念した山です。前回の反省もあってしっかり事前調査しての再アタックです。

自宅を6時過ぎに出て白馬村経由で約100キロ先の糸魚川市根知谷の最奥にある「しろい池の森公園」には9時前に到着です。一昨年はここで車中泊した勝手知ったる場所です。平日のためか広い駐車場には一台の車も止まっていません。案内所の有る大きな建物は既に冬季閉館されていましたが、toiletだけは解放されていました。

登山の支度をしていると後続の2台の車が到着しました。地元の戸倉山登山者です。「戸倉山の隣の鎌倉山に登る」と声かけて出発です。

白池への歩経路には入らずに舗装道路の車道を行きました。今日は絶好の天気で目の前の海谷山塊の駒ケ岳や鋸岳などが朝日を浴びて輝いていました。右奥には雪を被った焼山も頭を見せていました。

20分ほど車道を歩いて白池に着きました。池の向こうに雨飾山です。

白池からが千國街道。塩の道の本格的遊歩道に入りました。振り返ると海谷山塊の駒ヶ岳・鬼ヶ面山・鋸岳が白池に姿を映していました。

昨夜の雨でぬれた歩道を20数分歩いて小谷村にある角間池に着きました。白池から角間池付近は県境未確定地区だそうです。toilet棟は小谷村が立てたもののようですがこれも冬季閉鎖されていました。

角間池前の案内看板も有りましたが小谷村の物でした。

ここは戸倉山への登山道分岐でベンチも設置されていました。ベンチに腰を下ろして小休憩していると後続の単独行氏が到着です。地元の方でこの周辺の山々を良く知った方で、いろいろ情報教えてくれました。「鎌倉山に登る」と言うと「あそこは熊の巣だ気を付けて」とアドバイスです。単独行氏に続いて戸倉山への登山道に入り10分ほどで標高830ｍ鞍部に着きました。戸倉山登山道から分岐して左側に延びる薄い踏み跡に入り、850mピークから少し下って沢筋を下ると鎌倉山に続く小尾根末端です。850mピークからここまでは登山道はないが藪も有りません。一昨年来ているので迷うことはなく歩けました。

ここからは藪漕ぎの始まりです。薄い根曲竹に枝が横に張った小灌木に雪椿と思われる藪をを分けながら進みました。尾根が切れ落ちる縁が歩き易かったです。

30分ほども藪漕ぎをすると藪のない美しいブナ林の中に出ました。

樹間越しに鎌倉山も望まれるようになり余裕の前進です。よく見ると小枝を刈り払った後などの鉈目も有りました。そして再び小尾根を行き山頂への最後の登りです。

上り上げると山頂の一角で、古びた山名プレートが樹木に括り付けられていました。

しかしここが地形図上の山頂ではありません。

一旦高度を下げて10分ほど藪を掻き分けました。

GPSで示す鎌倉山山頂に着きました。ここも枝払いした後が有ったので何人かが立っている鎌倉山を実感です。

落葉した木の間越しに周囲の山々が望まれますが、良い展望とは言えません。バナナとパンを口にして15分ほどの滞頂で往路を戻りました。美しいブナの森を堪能しながらの下山です。

鎌倉山から派生する小尾根末端に戻ってきました。

標高830ｍの戸倉山登山道合流地点では登って来た鎌倉山を樹間に振り返ることが出来ました。

そして角間池に戻ってきました。

この先塩の道を大網峠から大網集落に歩いてみたい誘惑が有りましたが後日の楽しみですね。

白池は池の周りの歩経路を一周しました。

白池からは往路に歩いた舗装道路ではなく歩経路を歩いて駐車場に戻りました。

「行動時間」

2022年11月21日

しろい池の森9:10～白池9:35～角間池9:55/10:05～鎌倉山から派生する尾根末端10:30～鎌倉山11:40/11:55～尾根末端12:55～角間池13:15～白池13:40/13:50～しろい池の森14:10