黒鼻山は敗退 [登山]
小谷村の東山山塊の黒鼻山を目指しましたが、林道50分歩き、藪山に突入して残雪を拾おうと3時間半藪漕ぎしましたが、行程の半分ともいえる1369m標高点付近まで来ましたが、残雪現れず、前進を諦めて引き返しました。
入山口の大久保林道の「眺望の丘」付近から見る白馬岳方面です。
小谷村の東山山塊には堂津岳から東山・八方山・柄山などが連なっていますが、その真ん中付近に有り「真木共慟学舎」のある真木集落の後方に聳える山が黒鼻山です。黒鼻山に登山道はなく残雪季限定の難山ではあります。激藪氏は北隣の東山~稜線伝いに登り、等高線氏は真木集落に張り出した尾根を直登しています。お二人ともに藪山キングでとても真似は出来ません。
今回は「おっと失礼しました」氏の登山記録を参考に林道東山線からのコースを計画しました。
前夜は大久保林道終点にある眺望の丘付近の林道脇に車を止めて独酌の後車中泊しました。
翌朝夜明けを待って5時には出発です。小谷の集落の対岸に北Alps北部の大パノラマが広がって居います。
夜明けの白馬連峰です。
大久保林道終点の少し手前に林道東山線が分岐していて、ここが黒鼻山への入山地点です。林道入口にはチェーンゲートがあって車進入規制されています。
林道はデブリや土砂流出跡があってすぐに車が走れない状態でしたが歩くには問題が有りません。
約40分ほど歩いて入山地点の日動沢に架かる橋に着きました。
ここで朝食のおにぎりとバナナを口にして、橋の手前から入山です。
しばらく林道跡と思われる道を行く徒渉点に着きました。日動沢の支流でこの時期結構な水量です。
問題なく徒渉して浄水施設と思われる取水設備への道を行きました。取水設備の先には道はありません。沢沿いを藪をかき分けながら高度を上げて行きます。
何度かGPSで位置確認しながら1369m標高点から張り出す尾根取り付きを探しました。
藪の中で心を和ませてくれるのはイチゲの花です。
なんとか張り出した尾根に取りつきましたが、小灌木藪の煩い急傾斜の尾根で必死の思いで登り続けました。心が折れそうになり何度か藪の中に腰を下ろし息を整えながら前進です。「1369m標高点まで登れば残雪が現れるかもしれない」という思いで前進しました。
林道入口からは4時間・入山地点からは3時間半以上の藪漕ぎで何とか行程の半分ともいえる1369m標高点まで来ました。当初計画ではここを8時到着でしたがもう9時を回っていました。標高点付近には残雪が有りました。
藪漕ぎと急斜面の尾根を登った疲労が激しく、藪の中に腰を下ろして地形図を眺めながらこの先の行動を考えました。「おっと失礼しました」氏はこのコースを3時間半で黒鼻山山頂に立ったという記録ですが、一部藪漕ぎが有ったものの残雪上を歩いたようです。この先を覗いても「残雪が繋がっていないのと、疲労を考えると山頂に立つのは無理」と判断し、結局ここで引き返すことを決断しました。
樹林の先に東山山塊の稜線が見えますがそこまではまだ標高差400mあります。
樹林の先に東山山塊の稜線が見えますがそこまではまだ標高差400mあります。
こちらは東山山頂だと思います。
残念至極ですが登って来た尾根を失意の下山です。下山も藪を掻き分けながらですから時間がかかりました。藪の中で迷うことなく林道に下りついたのが攻め手の慰めです。
林道途中で倒木に腰を下ろして軽食摂って正午前に駐車地点に戻りました。結局登りに4時間半下りに2時間半、往復7時間の黒鼻山アルバイト登山でした。もし来年体力維持が出来ていたら大久保林道開通直後を狙って再アタックしようかと考えています。
今季の雪山登山はこれが最後になります。これからはGREENの里山探訪が始まります。
レポは続く
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