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北Alps前衛の黒沢山は敗退 [登山]

安曇野市の北Alps前衛の黒沢山を目指しましたが、林道終点の冷沢から笹薮の尾根に取りつきましたが、途切れない笹薮と濡れた笹でずぶ濡れになり、中間点の「ますがた」と呼ばれるピークで前進を諦めて引き返しました。

引き返し地点の「ますがた」にある小さな祠です。

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黒沢山は北Alpsの常念山脈の大滝山~鍋冠山~冷沢~黒沢山・天狗岩・金松寺山~大明神山に至り、島々の梓川に高度を落としている尾根にあります。標高は2100mを越えていて登山道はありません。里山も含めて長野県の山全山制覇を目指して精力的に登山を重ねていますが、里山とはちょっと違う部類に入る黒沢山、「どのようにして登ろうか」と、2~3年前から思案していました。

ネットで検索すると、残雪季に金松寺山・天狗岩から残雪拾って登っている記録が数件ヒットしました。無雪期の山行記録は2010年の秋に尾根の北方「大滝山登山口」の冷沢から、黒沢山~天狗岩・金松寺山に日帰り縦走した記録がありました。記録では全コース笹薮で、「大部分は腰丈の笹で足を取られることも少なく、蹴散らかして前進できた」と云う報告です。冷沢から黒沢山までは休憩を含めて3時間半の行程で、入山地点の三郷スカイライン終点から金松寺山登山口までは、10時間で踏破したという記録です。10年前の登山記録で、今は情勢が変わっているかもしれないし、そして78歳になる自分には難しいと思いながらも記録の1.5倍のコースタイムを覚悟して、冷沢から黒沢山まで往復縦走を決断しました。

陽が長い時と思いながらも梅雨の晴れ間狙いです。

早朝4時過ぎに家を出て6時半前には三郷スカイラインの終点「大滝山登山口」に着きました。スカイラインの終点で標高は1400mを越えていて、展望台などの有る場所には水洗のtoiletが有って驚きです。

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食料と飲料水2リットルその他必需品を担いで6時45分にスカイラインの先に延びる林道に入りました。林道は「この先路肩決壊により車進入不可」の看板が立っていました。

20分ほど歩いて二つ目のゲートが有り、ここも通行禁止の看板が有りました。

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林道は路面が洗堀されて荒れてはいましたが、昨日通ったと思われる轍もあり関係者の車は出入りしているようです。駐車地点から3.5キロ標高差300mの林道を1時間少々かかって、「大滝山・鍋冠山登山道入口」の冷沢に着きました。冷沢は島々川に流れ下る水を旧堀金村・三郷村方面に分水している冷沢陽水の施設もあるようです。冷沢が通行できる林道の終点ですが、林道は島々方面に延びていますが、今は廃道状態のようです。冷沢の広場で朝食を摂り藪山用に雨合羽に着替えました。
右側が大滝山登山道入口で、黒沢山へは左側の尾根に取り付きました。
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草地の崖を駆け上がると笹薮の尾根です。これから先途切れることのない笹薮が続くとは・・・。
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笹薮の薄い所を探しながら高度を上げて行きます。目印の赤布などもなく、人が歩いた形跡はどこにもありません。朽ちた大木の倒木も随所にあって少しも歩く速度が上がりません。傾斜の有る笹薮を登りきって勾配のゆるも尾根に登りつきましたが、そこから先にも踏み跡赤布の無い腰丈から胸丈の笹薮地獄が続いていました。小さなポコを二つ乗り越えて最初のポイント1887mピークに着きました。冷沢からここまで1時間少々と思っていましたが、なんと2時間近くかかっていました。
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1887mピークの樹木には青いテープが巻かれていて、左側から合わさった尾根からの目印です。笹薮の中では腰を下ろすところもないのでこの先青いテープを追うことにしました。10m間隔位につけられた青テープで腰丈の笹の下には踏み跡もあり笹を掻き分けながら割と軽快に前進できました。
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やがて青テープも失いがちになり、少し傾斜の増した笹薮を強引に突破してポコに登りつきました。木製の小さな祠が有りましたが、標識などは消えて判別できませんでしたが、ここが黒沢山までの中間点とも言える「ますがた」と云うピークでした。1887mピークからは1時間近くかかっていて冷沢からはすでに2時間45分もかかっていました。例の登山記録ではここまで1時間半で着いているので、倍の時間がかかっていて11時を回っていました。まだ黒沢山までは有に2時間はかかると思えば撤退もやむなしです。「12時まで前進して先が見えなければ引き返す」と云う思いであったので、ここできっぱり前進を諦めました。
濡れた笹で雨着をつけていても全身ずぶ濡れ状態も撤退覚悟の一つです。
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歩いてきた方面です。
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黒沢山に続く尾根です。笹丈は少し低いようです。
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おにぎりをほおばりながら休憩ですが、体が冷えてくるのが分かります。
「ますがた」からの下りで尾根を間違えかけましたがGPSで往路を確認して往路に戻るまでトラバースに時間をとられ30分くらいはロスタイムです。1887mに戻って青テープを追って往路と違う尾根を下ろうかと思いましたが、GPSトラックのある往路を下る方が安全と考え往路を戻りました。冷沢に下るまでは登りよりも余計に時間がかかってしまいました。
冷沢の林道に下り立って肩で息しながらしばし休憩です。
3.5キロの林道を下って三郷スカイラインの終点駐車場には15時半の下山となりました。
展望台付近から見る松本平です。
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帰宅後2010年にこのコースを歩いた人の記録を再度見ると有名登山家の「ぶなぱう」氏であったことを知りました。晩秋の好天の日の記録であって、私ももっと状態の良い日に再度アタックしようかなと思っています。
「行動時間」
三郷スカイライン終点6:45~冷沢7:50/8:15~1887mピーク10:10~「ますがた」・引き返し地点10:55/11:15~1887m12:45~冷沢14:35/14:50~スカイライン終点15:35


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