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夏の終わりに燕岳 [登山]

いろいろあった今年の夏…、。思い出つくりに燕山荘泊まりで燕岳に登ってきました。

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2020年の夏、新型コロナウィルス感染拡大で外出自粛が続き、長雨続きの梅雨明けが8月まで延び、梅雨明け後は一転猛暑が続きました。お盆には恒例のムスコとの「カモシカ永井、親子二人連れ登山隊」、2年前からムスコ所望の南アルプス塩見岳登山は小屋の休業で入山できません。代替に選んだ恵那山は、登山口の神坂峠まで出かけたものの、私の体調不安で当日朝のドタキャンになりました。2年連続目標の山に登れなかったムスコですが、8月15日には私の里山探訪に付き合わされ、阿智村の松沢山では足の遅い私を置いてきぼりした挙句道迷いの失態です。警察や阿智村消防団に出動していただきながらも発見できずでしたが、何とか自力下山でことなきを得ました。

ムスコは何とも思っていなくて心に傷も残っていませんが、引率者の私にとっては「ムスコに良い思い出を残してあげられなかった」ことへの痛む心が有るというものです。秋のお彼岸迄、まだ夏山気分で登れる山で思い出つくりをと思っていました。当初は常念小屋泊で常念岳登山を計画していましたが、常念岳は別の同行依頼が有って10月に登ることになったので、行き先を燕岳にしました。女房とムスコに計画を話して燕山荘にネット予約を済ませました。土曜日宿泊は燕山荘が混むのではないかと思い13日日曜日宿泊です。お世話になっている授産施設にも休暇依頼をして13日早朝自宅を出て中房温泉の登山口に向かいました。

天気予報は「午後から前線通過で激しい雷雨がある」と云う芳しいものではありません。早めに小屋に入ろうと9時には中房温泉登山道入口に入りました。登山道に入った途端待っていたかのように雷鳴鳴り響いて雨が降り出しました。雷苦手のムスコ(もちろん私も苦手)が「雷収まるまで待とう」と弱音を吐きますが「樹林帯だから大丈夫」と雨傘差して前進です。お盆山行の教訓もあるので足の速さが違うムスコには「各ベンチでお父さんが付くのを待つ」という指示をしています。さらに激しくなった雷雨を突いて第一ベンチには50分ほどで登りつきましたが、ムスコは「10分待った」という速さです。第二ベンチまでは40分ほどの時間ですが、ここでも「10分待った」という事です。雨が小降りになった第三ベンチでも「10分待った」です。傾斜がきつくなる第三ベンチから富士見ベンチまでは雨も上がりました。そしてここでも「10分待った」です。私は待たせるのが悪いと思うのでろくに休憩もとらずの出発です。そして3時間と思っていた合戦小屋には中房登山口からほぼ予定通りの3時間10分かかって正午過ぎの到着になりました。ムスコは「15分待った」そうです。結局オヤジが3時間10分かかって登りついた合戦小屋までムスコは45分も早く着いた計算になります。

小屋前のベンチで持参したおにぎりと山菜うどんを食べてランチ休憩取りました。

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次の目標は合戦尾根の頭です。緩く登って行きますが私は少々疲労が出てペースがガクンと落ちました。またムスコを10分待たせて合戦尾根の頭に着きました。
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合戦尾根の頭から小屋手前のベンチまではもう足が上がらなくなり、心臓も踊りました。さすがにムスコは不満顔で「15分も待ったよ」と小言を言われてしまいました。目の前に見える燕山荘まではわずかな時間に思え「山荘のベンチで待って」と云うとムスコは駆け出すがごときに先に行きました。私はもう息も絶え絶えです。おまけに足が攣り始めました。右腰と右足痛で左足主体で歩いてきた付けが出たのか、左足の膝上の筋肉痛です。登山道に腰を下ろして足をさすりながら何とか燕山荘に着きました。合戦小屋からは1時間20分もかかってしまい、またしてもムスコに15分の遅れをとりました。それでも今夜の宿泊地についてご機嫌は親子ともども上々です。
私の行動時間は合戦小屋の20分のランチ休憩を含めて4時間50分ほどでしたが、ムスコは1時間以上も早く登れた計算になります。
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燕山荘ではコロナ対策の書類を提出してチェックインを済ませました。受付の若い男女のスタッフはとても感じよく迎えてくれました。宿泊棟は一般宿泊者用の一番高い場所の部屋になりました。
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部屋は3畳ほどの広さですがコロナ対策で2人用として供用されていました。さらに中央には仕切り用のブラインドが下がる構造です。
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汗と雨でぬれた着衣を着替えるともう待ちきれません。ビールを買ってきてのどを潤しました。しばらく休養した後外に出てみました。槍ヶ岳方面には雲がかかっていました。
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燕山荘の先に燕岳は姿を見せていましたが、すっきりした天気ではありません。
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4時過ぎには再びビールを買ってきて持参のワインも開けて二人で乾杯です。誰にも気兼ねすることのない親子二人酒です。
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夕食は第2班で17:15からです。すきっ腹においしい食事が出ました。山小屋飯では最高ランクに入るおいしさです。
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食事の済むのを待って燕山荘の社長赤沼さんの燕山荘物語が始まりました。もうここに山小屋を開いて90年を超えるそうでその経験はまさに伝説ものですね。
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最後はアルプホルンを演奏してくれて宿泊者全員から盛大の拍手を贈られていました。もちろん私も瞼を熱くしながら聞き入ったのであります。
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夕食を済ませ部屋に戻るともうやることはありません。持参のシュラフカバーに潜り込み毛布と布団を被りました。設備は立派でも利用者のモラルやマナーが試させられるのが山小屋です。山小屋初心者も多いせいかいつまでも話し込む者や夜間廊下を足音高く歩く者がいてやはり快適とは言えない燕山荘の夜ではありました。それでもムスコにとっては憧れであった燕山荘に泊まれたことがとても嬉しかったようです。

「行動時間」
中房登山者駐車場8:45~中房登山口9:00~第三ベンチ11:00頃~合戦小屋12:10/12:30~燕山荘13:50
レポは2日目に続く


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