知床岳はまたも敗退 [登山]
地の果て知床、知床半島の突端に近い知床岳アタックは今回で3回目です。一昨年は入山口の相泊までの道路が崖崩れにより、徒歩でも進入禁止で入山できず、昨年は道迷いの挙句標高900m付近でハイマツに阻まれ時間切れで敗退し、「今年は何としても」の思いです。
3年連続北海道雪山山行を決断した2月から、羅臼町の気象状況をネットで見ながら積雪状態などチェックしてきました。2月中旬までは雪不足で今年も昨年の二の舞にならないかと心配していましたが、3月に降った雪が結構あって4月1日現在羅臼町の積雪深は40センチもありました。「これなら山頂付近のハイマツも現れていないだろう」という思いで苫小牧に入港後、一気に羅臼町まで走ってきました。
道の終点相泊港から見る国後島の羅臼山です。
3年連続北海道雪山山行を決断した2月から、羅臼町の気象状況をネットで見ながら積雪状態などチェックしてきました。2月中旬までは雪不足で今年も昨年の二の舞にならないかと心配していましたが、3月に降った雪が結構あって4月1日現在羅臼町の積雪深は40センチもありました。「これなら山頂付近のハイマツも現れていないだろう」という思いで苫小牧に入港後、一気に羅臼町まで走ってきました。
道の終点相泊港から見る国後島の羅臼山です。
4月3日15時ころには相泊港に着きました。
知床半島終点の相泊で、この先道路はありません。
昨年と違って残雪たっぷりです。海岸線を歩いて入山口のカモイウンベ川まで下見しました。
4月4日
カモイウンベ川の渡渉も飛び石で渡れます。台地への入山箇所にもたっぷり雪が残っていて安心です。
ビールとお酒を飲みながら国後島を肴に前夜祭です。日が暮れるころ札幌ナンバーの車が着き、近くで車中泊するのを見て「明日入山する者がいる」ことが分かりさらに安心しました。
4月4日
漁火を見ながら夜明け前には起きて湯を沸かし入山支度です。近くに泊めた方も支度を始めたので声をかけると、「スキーで途中まで登り最後は坪足登山で知床岳目指す」という方でした。
夜が明けた5時には「途中まで一緒に」と海岸線を歩き始めました。スキーを履くという方に先んじてカモイウンベ川を渡り台地に登り上げました。昨年は雪が消えていてここでも時間を費やした所です。
台地上にはたっぷり残雪があり、樹林の中にしっかりしたトレースが続いていました。そして朝の冷え込みで雪が締まってツボ足でも問題なく歩く事が出来ました。ザックにアイゼンとワカンを括り付けてあります。
昨年は大きなクマの足跡もありましたが今年は見当たりません。クマさんまだ冬眠中かもしれませんね。樹林帯でスキーを履いた方は私を追い抜いて先に行きました。
カモイウンベ川の入山口から1時間少々で支沢の渡渉点に来ました。まだまだたっぷりでスノーブリッジなどは覆いかぶさっる雪で覆われていました。沢が開いていた昨年とは大違いです。
標高620m付近から急登が\始まります。
国後島の最高峰爺爺岳も見えて流氷も見る事が出来ました。(下山時撮影)
カモイウンベ川の入山口から1時間少々で支沢の渡渉点に来ました。まだまだたっぷりでスノーブリッジなどは覆いかぶさっる雪で覆われていました。沢が開いていた昨年とは大違いです。
志沢を越えると樹林帯を出て雪原に出ます。上空は強い風が吹いているのが分かります。樹木の陰で風除けしながら朝食取りました。(画像は下山時撮影)強風と新雪でトレースも消えがちです。
昨年道迷いの挙句何とか正規ルートに乗ったのがこの辺りで、よく覚えているのでコース取りに抜かりはありません。9時ころには晴れ間が広がるという天気予報を頼りに強風の中前進しました。海岸線や国後島が見えるまで高度を上げてきましたが風は強まるばかりです。
国後島の最高峰爺爺岳も見えて流氷も見る事が出来ました。(下山時撮影)
62m付近から始まった急登は斜度30度くらいはあります。もちろんここはアイゼン装着で一歩一歩登り上げて行きます。
風は高度を上げて行くにつれ強くなってきて、時々は吹き飛ばされそうになります。急登は一度緩んで再び100mほどを登ります。
風除けする場所もないので前進しましたがとても進めそうもありません。雪面に腰を下ろしてしばし休憩です。
時々雲が切れて山頂方面も望めます。知床岳ピークの手前の前衛峰も見えます。
10分ほど腰を下ろして考えた決断が撤退です。辿り着いた最高点~をカメラに収めました
2年連続ほとんど同じ場所での撤退です。「もう来ることはないな~」残念な思いで胸がはち切れんばかりですが、気を緩めるわけにはいきません。登ってきた急登をしっかりアイゼン利かせながら慎重に下りました。
急登を下りきるころになると雲も切れて晴れ間も覗きますが強風は収まりませんでした。前方に国後島の美しい姿を眺めながら傷心の下山です。急ぐこともないので休み休みゆっくり下りました。
急登を下りきるころになると雲も切れて晴れ間も覗きますが強風は収まりませんでした。前方に国後島の美しい姿を眺めながら傷心の下山です。急ぐこともないので休み休みゆっくり下りました。
コメント 0